この記事について
古今東西様々な本を読んだり、ニュース記事をみたり、ブログをみたりでインデックス投資について学んできましたし、私自身実践してきました。ここでこれまでの知見を踏まえてインデックス投資戦略について考え直してみようと思います。
今回は検討要素だけ並べて、ここの項目についてはまた別の記事で検討仕様と思います。
考える上でのポイント
インデックス投資は優しいというイメージがありますが、あらためて考えてみると様々な検討すべき課題があると思います。ざっと並べてみました。
- そもそもインデックス投資を採用するか
- ETFを使うか、投資信託を利用するか
- 金融商品の選択をどうするか
- アセットアロケーション(=資産分配)をどうするか
- 頻度はどれくらいで購入するか
それぞれざっと触れてみたいと思います。
そもそもインデックスを採用するか
そもそもインデックス投資を採用するかというのも実は論点かなと思います。インデックス投資を採用しない場合、即座に企業のファンダメンタル分析をガッツリして個別株投資することしか選択肢がないというわけではないです。高配当ETFやメジャーな老舗株を利用した高配当投資、「ダウの犬」、「魔法の公式」、「スマートベータ」など著名な投資家、経済学者が考案された投資手法が存在します。積立投資はしてもインデックス投資を採用しないという考え方はありうると思います。
インデックス投資をする、ETFを使うか、投資信託を利用するか
実際にインデックス投資を行うとしてETF(※1)を利用するか投資信託を利用するかどちらが良いのかという検討項目があります
(※1)ETF:上場投資信託の略で、投資信託でありながら、証券取引市場にて売買されております。株式のようにリアルタイムの時価で購入できるという特徴があります。
ETFを利用するメリットとしては、投資信託よりも信託報酬(※2)が安く済む可能性があること、(米国ETFを利用するとして)日本の投資信託よりもアセットアロケーションの分散がしやすいことなどがあげられそうです。一方で、1口単位の価格で売買するため、小額での投資をするとなると、積立購入を主眼としたドルコスト平均法(※3)がやりにくいデメリットがあります。例えば毎月10000円インデックス投資するとして、1口7000円の資産を毎月買うとなると、資産を使いきれず、3000円余ってしまいます。また、定期的にリバランス(=資産の分配バランスを戻すこと)のときも1口単位売買の性質ゆえに難しい課題があります。その他日本のETFは時価総額の規模、種類的に乏しいために米国株が主眼となるゆえに、たとえ日本が含まれる指数の商品を買ったとしても為替リスクの影響をうけるという点もあります。
(※2)信託報酬:投資商品について年間かかる手数料。一般に投資資産の年率で換算されます。
(※3)ドルコスト平均法:一定間隔で定額ずつ資産を購入する方法。特定時期に大量購入するよりもリスク分散ができて良いと言われています。
一方で投資信託は1口単位の売買ではなく100円単位で資金を投入できます。その点で、ドルコスト平均法やリバランスはやりやすいです。一方で、信託報酬はETFより高めです。例えば、2020年5月現在、S&P500連動ETFで信託報酬が最も低いVOOは年率0.03%ですが、投資信託の場合、信託報酬低いSBI-SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドであっても0.0938%あります。労力を考え、大した差ではないと思う人もいるかとおもいますが....
金融商品の選択をどうするか
金融商品の選択はおそらく一番悩むところです。商品の種類はもちろん、海外か、国内か、新興国と先進国分けるかなど様々な検討箇所があります。
株式だけにするか、債券、REIT(※3)、金など他の商品も含めるか
一般にこの中では株式が一番リスクが高く、金が一番安全資産といわれます。一方で、金は守りの資産と言われるだけあり、それだけでは何も価値を生みません。もともとの資産の変動リスクだけでなく、インフレ・デフレリスクも考慮する必要がでてきます。
(※3)REIT:「Real Estate Investment Trust」の略です。不動産の上場投資信託の一種です。不動産の運用を行うファンドに出資をすることで、出資先の不動産運用の利益を得られる商品です。
全世界に投資するか、日本とアメリカだけにするか、新興国も含めるか
国際社会の今日において、さすがに日本だけという運用はしないにしても、対象を市場の中心アメリカだけにするのか、アメリカ以外の他の国も含めるかも検討要素です。ちなみに、指数として全世界に連動する1銘柄のみに投資するか、先進国指数・新興国指数といった別々の指数の連動銘柄に別々に投資するかといった検討要素もあります。
大型株も含めるか小型株も含めるか
これはややマニアックですが、要するに日本で言うと、上場1部連動のTOPIXだけを指数とするか、マザーズや東証2部も含めるかという観点です。一般に小型株の方がボラティリティが高いとはいわれております。
アセットアロケーション(=資産分配)をどうするか
株式5、債券5にするか、株式7、債券3にするかといった配分の観点です。一般にご自身がどこまでリスクを取れるかといわれますが、慎重な判断が必要です。また、どのタイミングでリバランスするかも考慮要素であったりします。
頻度はどれくらいで購入するか
最近では毎日投資信託を積立購入できる証券も増えました。どのタイミングで購入するかも検討要素です。
終わりに
この記事ではとりあえず、検討要素だけ並べました。後々時間をみつけて一つずつ検証して、調査結果、個人見解を述べていければと思います。
Photo by Markus Spiske on Unsplash