この記事について
今月も最近読んだ本紹介します。今月は本業が忙しかったため軽く読むことができた4冊だけ紹介します。
人間の建設
昭和の日本が誇る文系と理系双方の天才学者小林秀雄と岡潔の対談を書籍化したものです。美術の話、数学の話、理性の話など、まず一般人は雑談で絶対しないような高度に知的な話題を雑談で展開します。昭和中期の収録ということで現代的な感覚ではやや「あれ?」というようなものもありますが、お二人のバックグラウンドを調べてみると「なるほど」と思うものも多く、哲学的でとても深い話です。
私自身大学は法学部で、最初は憲法、政治学のような実学中心だったのですが、だんだん、法や政治制度のルーツとなる、カントやヘーゲル、仏教、儒教など、哲学、宗教学など、基礎教養学のほうに選択授業が傾いていってました。特にこの領域に興味があるというわけでもなく、授業も特別好きというわけではなかったのですが、一応のめりこまないまでも、それなりにまじめに聞いていたので、授業後も寝る前などに各テーマについていろいろ一人で考えることは多かったです。社会人になり、自己啓発的に仏教本を読むようなことを除くとすっかりこういう哲学的な思考をすることはなくなっていたのですが、久しぶりに学生時代の知的体験を思い出す体験でした。
同種の本を探したり、仮に見つかっても難しすぎたら読み切る自信はないですが、またこういう本に出合えるといいなと思っています。
チーズはどこへ消えた?
昔からある名著です。8月は本当にいろいろあったので、さっと読める名著ないかなと思って手に取りました。テーマとしては、恐怖におびえて動かないよりは未知のものに行動したほうが良いというものです。本当に30分-1時間ちょっとで読める自己啓発書なので、もしも何か踏み出すのに悩んでいる人がいたら、手に取ってみてもいいかもしれません。
FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド
最近ヨーロッパ中心に流行している、FIRE( Financial Independence, Retire Early)の本です。著者が中国の貧しい家庭出身からアーリーリタイヤを実現して経済的に自由になるまでのお話を通じて、FIREを実現するためのポイントを書いています。著者の生い立ちにあるように、最初はいわゆる1人のサクセスストーリーの本かと思いましたが、とても論理的で一般の方に対しても示唆のある内容でした。FIREを目指す、目指さない関係なく、老後の家計に悩んでいる、職業選択に悩んでいる方がいたら一つのアイデアとして一度手に取ってみるとよいかもしれません。
ヒナまつり
最後に、漫画「ヒナまつり」を紹介します。今月発売された19巻でめでたく完結しました。あらすじはインテリヤクザの主人公「新田義史」が、もう一人の主人公であり未来から来た超能力少女「ヒナ」と出会い、保護者として養育しながら、様々なことに巻き込まれていくストーリーです。コメディ漫画で、結構しょーもない話、人物が多いものの、なんだかんだみんなうまくいってしまう展開に驚きと笑いが止まらないです。
アニメも2018年に放送されたので、漫画に抵抗ある人はアニメから見てみることをおすすめします。
終わりに
今月読んだ本は以上でした。実は購入した本はもっとあります。ただどうしても時間がなかったり、途中までしか読めなかったり、あるいは期待ハズレだったりで紹介できるものは4冊にとどまってしまいました。来月はシルバーウィークもあるのでもうちょっとゆっくり読書できて、良い本を紹介できればと思います。