士業の法律資格こそ持っていませんが、ビジネス実務法務検定2級までは持っています。特別ライセンスとしての力はありませんが勉強を通じてとても役に立った資格だったと思っています。この記事ではビジネス実務法務検定について私の意見を述べたいと思います。
目次
ビジネス実務法務検定とは
ビジネスにおいて必要な法令遵守やコンプライアンスといった知識を体型に身につけることを目的とした検定です。3級・2級・1級と3段階あります。
3級
民法・商法を中心に、業種・業界関係なく必要な法律についてのベースとなる考え方を学んでいきます。
2級
2級は3級からさらに踏み込んで、より専門的な知識を触れていきます。2級に関しては実際に企業法務として、弁護士などの士業の専門家として連携できるだけの知識を身につけることが主眼となっており、このクラスまでの知識を持っていると法務業務としても戦力として活躍ができる見込みがあると言われています。
1級
1級は私自身は持っていませんが、1級になると、法務業務の中でもリーダーとして引っ張っていく立場として必要な知識まで踏み込むそうです。また、3級と2級はマーク式でコロナウィルスの感染拡大をうけてインターネット方式になりましたが、1級だけは引き続き会場方式で、マーク式だけでなく記述式の試験も出されます。
なぜ勉強することがおすすめか
続いて、なぜ私がビジネス実務法務検定をおすすめするのかを説明します。
ビジネスで注意すべき法令を広く浅く知ることができる
一番の理由は広く浅く知識を習得することができる点です。法務に関わる関わらない関係なく、法律を知っている・知らないでは、ビジネスを回していく上での企画実現性に大きな違いが出ると思います。大きな企画や夢は描くのだけれども、法令規制状況、ビジネス上の契約などを一切考慮されておらず、絵に描いた餅になってしまうことがあるかと思います。ビジネス実務法務検定の3級レベルでもいいのである程度知識を持っておくと法規制面でのリスクなどを知ることができ、より地に足がついた企画遂行ができるようになります。
さらに2級まで踏み込むと、弁護士などの法律専門家と直接コミュニケーションしながら仕事ができるレベルまでの知識を持つことができます。ある程度この業務領域の方と接している方だと感じることだと思いますが、法務領域は専門用語、独特の考え方が数多くあり、全く世界を知らない人だと思わぬ認識のズレ・ギャップに戸惑う人もいるかと思います。2級レベルの知識を持っておくと、より的確に弁護士先生とコミュニケーションを行い、より円滑な業務遂行ができるようになるかと思います。
有名検定なので転職の参考になる
ある程度有名検定ですので、採用の目安にしている企業もあります。社内公募ですが、私の勤め先企業の法務部異動の応募条件にも「ビジネス実務法務検定2級相当の知識」という記載がありました。さすがに中堅・ベテランだと厳しいと思いますが、新卒・若手でこの資格を持っていると周囲からの見る目も変わってくるのかと思います。
合格しやすい
弁護士、行政書士、宅建などの他の法律系資格の試験と違い、圧倒的に合格しやすいです。他の資格が「士業として責任持って仕事ができるだけの正確な知識」を試しているのに対し、ビジネス実務法務検定は、「検定合格のために勉強して仕事で役に立つ知識をつけて欲しい」という目的であるからと思われます。
おすすめの勉強法
最後におすすめの勉強方法をご紹介します。前述のように、合格することよりも勉強して知識を得ることが目的の試験ですので、いきなり試験合格というよりは体型的に知識を覚えていく勉強法が良いと思います。
そのような点で、まず最初に候補にあがるのが各級の公式テキストを読むことです。試験範囲全て網羅しているテキストになります。試験には絶対出ないような細かい知識も記載されていますが、教養をつけるという目的としては最適と思います。
本はちょっと...と言う方は公式の通信講座も存在します。添削もいただけるそうなので試験対策まで対応してもらえます。
公式通信講座もテキストベースだし、お値段もちょっとなあ...という方はスタディングの講座がおすすめです。3級2級併願コースで2万円以下です。動画講座もあってスマホで学ぶこともできるので、勉強時間や場所にも融通が効きます。公式通信講座よりも受講ハードルはずっと低いと思います。
私自身は法学部出身ということもあり、テキストを読み込んで、試験問題を数年分解いた程度でした。しかしながら、法律領域も独特な世界観がある業務領域ですので、スタディングのようなスペシャリストによる講義を通じた方が抵抗感なく学ぶことができるのではないかと思います。
終わりに
この記事を通じて少しでもビジネス実務法務検定の挑戦に興味を持っていただけたり、法律領域そのものへの抵抗が減っていいただけると幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Photo by Tingey Injury Law Firm on Unsplash