ドルコスト平均法に工夫の余地はないか検証してみた

投資 投資戦略を検証してみた

ドルコスト平均法ってやっぱり無作為で投資としてはつまらない戦略です。やっぱり投資をするなら安い時にたくさん買って、積み立て志向で売らないとしても、高い時には控えめにしたいという気持ちがあります。この記事ではこの気持ちを反映するため月々の売買に上昇下降トレンドを踏まえた重みをつけるとドルコスト平均法のパフォーマンスを越えられるか検証しました。

検証方法

以下のように検証しました。

  • $1000を基準にしつつ、前月より価格が下がったら1.5倍の$1500分ETFを購入。前月より価格が上がったら0.5倍の$500分のETFを購入する積立投資をシミュレーションする。
  • 上記シミュレーションの元本を検証月で割り、割った額でドルコスト平均法でETFを購入する積立投資をシミュレーションする
  • 上記2つのシミュレーションをグラフ化して考察する

なお、今回行った重み付けシミュレーションのソースコードはこちらです。
また、ドルコスト平均法シミュレーションのソースコードはこちらです。

検証ETFはS&P500連動のSPYと新興国の指数と連動するVWO2つのETFを利用します。

 

グラフは上記です。上記のようにSPYが右肩上がり、VWOがジグザグしたチャートを描いています。

SPYの場合

まずSPYの検証結果をみてみましょう。結果は以下でした。

 

ほぼドルコスト平均法と並んでしました。

VWOの場合

つづいてジグザグした変化をするVWOで検証してみます。結果は以下でした。

 

最初の頃はドルコスト平均法が軍配をあげていましたが、気がついたら並んでしまいました。

考察

検証者としてはどっちのパターンでも最終的には並んでしまうという面白くない結果でした。VWOのグラフをみると、短期的には目立つ違いがあるのですが、時が経過すれば経過するほど慣らされてしまうようです。

もう一点注目したいのが元本です。今回検証は192ヶ月であるので、本来の$1000のドルコスト平均法であれば、合計元本が$192000となるはずでした。しかしながらVWOの検証が$181000、そしてSPYの検証が$164000でした。VWOについては上昇が107回、減少が85回、SPYに至っては124回上昇、68回下降であるため元本が下がるのは必然ですが、ジグザグしたチャートであっても減少月よりも上昇月の方が多いという事情を考えると、効率良い元本利用を考えると重み付けをしてしまうことそのものが効果的でないということを表しているかもしれません。

終わりに

いままでさまざまな形でドルコスト平均法以外の積み立て投資の検証をしてきましたが、愚直なスタイル以上のパフォーマンスをはっきり出せるものが出ていません。どこかでまとめ記事を作りつつ、検証したことのないアイデアを見つけたら、引き続き検証をしてみたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。読んでいただいた方にとって少しでも何か気づきを与えていれば幸いです。

Photo by Roberto Junior on Unsplash

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