個人がWebサイトを立ち上げる場合どんなインフラ選択が良いか

IT技術 雑記

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今回このサイトを立ち上げるにあたって、どのようなインフラ選択をしたのかについてこの記事では解説したいと思います。

当初求めたもの

当初求めていたものはこういうものでした。

いろいろできる

ブログ運営、サイト運営だけなら、はてなブログのプロプランを使う、FC2のホームページようなミニマムな選択肢はあると思います。しかしながら、ある程度システム開発・システム運用も自分の手でやりたいという気持ちがありました。そのため、最低サーバ1台は自由に触れるものを求めていました。

余計な設定がない

自由であることは希望であるものの余計なものは下げたい気持ちでした。極論、自由にDockerイメージ作ってアップロードしたらサイト開設ができるものがあればそれが理想でした。

価格が安い、費用超過リスクがない

価格が安いのはいうまでもないですが、費用リスク超過リスクのあるものは避けたい状況でした。高機能な物だと、通信量やサーバ稼働について従量課金性になってしまうためそこをどう塩梅つけるかはポイントでした。

なるべく高スペックかつ国内

個人の趣味ではなく、人に見ていただくサイトであるので、ある程度スペックは求めます。スペックもそうですが、海外にサーバがある場合、レスポンスの遅延が見込まれるため避けたい気持ちでした。

先に結論

もう、ある程度慣れている人はすぐにピンときたかと思いますが、VPS(Virtual Private Serer)となりました...

各種選択肢の検討

選択肢としては以下がありました。

  • 三大クラウド+α
  • PaaS
  • レンタルサーバ
  • 専用サーバ
  • VPS

それぞれ検討していきます。

三大クラウド+α

三大クラウドとは、AWSGCPAzureのことです。この3つはとても高機能でなんでもできる上に、DBaaSやFaaS、PaaSがあるので、余計なサーバセットアップ、メンテナンスなどの手間も省くこともできます。ただしこれら3つには課金体系が複雑な上に従量課金制という欠点があります。現実にコストが見合わず断念したビジネスもあるほどにコスト管理が難しい側面があります。

私自身、最初はこの3つがスコープでした。しかし、遊びで少しだけ使うならともかくサイト運営となると手を出す勇気がなく、結局本番稼働としては見送りました。もっとも、今後、この3つが導入しているサービスが他社で格安提供がされると思うため、学習・勉強としては触っていった方が良いかもしれません。

この3つを断念したため、他社クラウドも検討しました。ただし、IBMクラウドはPaaSがあるものの、従量課金制、さくらのクラウドは従量課金性ではないもののやはり料金が見合わない上に、そもそもIaaSしかないので普通のレンタルサーバでいいじゃん!って気持ちになりました。

結局クラウドの選択は断念しました。

PaaS(Heroku)

もうちょっとモダンなものでかつ、料金などで良心的なもので...とういことで次にあがったのがPaaSサービスを運営するHerokuでした。Herokuは従量課金性であるものの、Hobbyプランまでは一定量超えるとスリープするので対策がとれます。

実は、当初はHerokuで運営するつもりでした。現実レベルでHerokuのHobbyプランを一度契約していました。しかしながらHerokuの弱点はProfessionalプランでないと日本リージョンがないという問題がありました。Hobbyプランはアメリカにサーバがあります。実際に動かしてみたところ非常に重く、趣味ならともかく、人に見せるサイトとしては及第点とはいえないレスポンスでした...結局Herokuは断念し、他の選択肢に当たることになりました。

とはいえ、Herokuのような手軽にアプリ開発専念できるサービスの存在は重要なので、もしもHobbyプランで国内リージョンができたら再度検討したいとは思っています。

レンタルサーバ

レンタルサーバは、mixHostエックスサーバーがあげられます。すでにブログやHP作成がしやすいようにWordPressなどを簡易に入れられるような機能があったりサポートも充実です。価格も定額で良心的です。

もっともサーバサイドプログラムがPHPなどCGIに限られており、もうちょっと高機能なものがやはり欲しい状況でした。そのためレンタルサーバは選択肢に入りませんでした。

VPS

結論にも書きましたが最終的にVPSになりました。VPSは国内だと、さくらのVPSやGMOのクラウドVPSが有名です。VPSはVirtual Private Sererの略であり、仮想環境の技術を使って作られた専用サーバです。専用サーバのため、契約したらそのサーバに対してはほぼ自由になんでもカスタマイズできます。価格も定額制で比較的良心的です。

もっとも自由であるが故に、サーバのセットアップやメンテナンスがややめんどうであることがあります。また、物理機の専用サーバではないため、物理機よりパフォーマンスが落ちるという問題もあります。データベースの運用を想定しているため、とくにメモリではなく物理保存されたデータのIOに心配がありました。

専用サーバ

もうちょっと背伸びをと思って検討したのが専用サーバでした。専用サーバでしたら、スペックにも安心があります。ちなみに専用サーバもGMOさくらが国内では有名です。

しかしながら初期費用が10万円台、月々も1万円台と費用が跳ね上がってしまいます。そのため、専用サーバは見送りとなりました。

最終的に考えたこと

最終的にその後、もう一度レンタルサーバ・HerokuのProfessionalPlanと戻ったりしたのですが、結局VPSが一番無難かなとなり、VPSの選択になりました。

VPS自体は4~5年前まで個人で遊びのために持っていたのですが、個人でやるなら自宅で仮想環境でサーバ作ればいいじゃんということで契約をやめてました。そのため、あんまり良いイメージがなかったのですが、以前と比べてスペックもよく、また監視やセキュリティなどの補助サポートも無料で追加されており以前よりだいぶ使いやすくなって驚きの連続でした。今となってはVPSを選んでまあ良かったかなと思っています。

おわりに

以上です。VPSに限らず、個人でWebサイト運営をしてみたい人の参考になれば幸いです。

Photo by: Matthew Henry

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