情報戦略をめぐる知識層の攻防(OSINT・フェイクニュース・NewsDiet)

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社会人になって10年経ちましたが、ますます、情報戦略が大変な時代になった印象です。

日本人が1日に摂取する情報量は江戸時代の1年分、平安時代の一生分とも言われています。

氾濫した情報について、OSINT分析という情報分析の重要性が注目される一方で、フェイクニュースのような情報の信憑性に疑いのあるものが散乱しています。

この記事では私の体験やこれまで読んだ本をベースにその攻防と成功をつかむ人々の動きをまとめてみたいと思います。

各領域の専門家からしたら貧弱なまとめですが、もしも気づきがあれば幸いです。

目次

秘密情報を蓄える時代からオープン情報活用の時代へ

諜報機関系ではおなじみですが昔からインテリジェンスという観点で情報調査はとても重要でした。※詳しくは以下の本を読んでみてもいいかもしれません。

従来は以下に有用な情報を独占するということも重要であったようですが、イノベーションの事例集についてまとめられた「ORIGINALS」という本には、CIAの情報戦略において2000年代に大きな変革があったと記載されています。

1990年代初頭までのCIAの情報戦略においては、情報を秘匿することが注力戦略でした。

それが2000年代になると「インテリぺディア」というPFによる情報共有のPFができて徹底的な秘匿から、オープンな情報の活用というイノベーションが生まれたそうです。

サイバーセキュリティ領域でもOSINT分析という手法を使ったオープン情報を活用したリサーチが行われていますが、CIAのような諜報機関でも秘匿情報からオープン情報として逆転する現象が起きているようです。

フェイクニュースと表現の自由の問題

一方でこれだけ情報が散乱する以上、偽情報の問題、いわゆるフェイクニュース問題も深刻になっています。

キュレーションメディアの事件、トランプ大統領選で話題となったロシアの暗躍などは有名ですが、最近では偽情報でビジネスをしようとしている人もいるという状況です。

この偽情報対策で特に頭を悩ませているのは「表現の自由」の大切さを認識している法学者・政策的対策を模索する政府組織ではないかと思います。

「膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか」の中に、政府の検討委会などで委員を務められる弁護士、森亮二先生に「我々が信じてきた『思想の自由市場』は16年米大統領選挙戦で大きな打撃を受けた」という思いが拭いきれないという言及をしています。

そういった背景があるため、日本ではどちらかというと法規制をすすめることは消極的で、情報発表をするメディアプラットフォームによるファクトチェックなど民間対策の方に注力しています。

また、国際大学の山口真一先生は、以下の記事のように、情報を取得する各個人のリテラシーの重要性を説明しています。

情報が氾濫する一方で個々人の情報取捨や分析能力(=リテラシー)がますます重要視される時代が来ているといえます。

情報取捨をしていく戦略

そういった流れもあり、個々人の情報戦略について説いたビジネス本も増えています。

有名な本としては以下の「News Diet」です。

この本はかなり極端で、ニュース断ちをすすめています。新しい情報を求めることは人間の本能のものである一方、求めすぎても幸せになれないということです。

広い知識よりも深い知識が大事として、専門書を読むことなどの重要性説明しています。

アマチュア株式投資家の一人であるエナフンさんも「割安成長株で勝つ エナフン流バイ&ホールド」で「鈍感力トレーニング」というものを推奨しています。

SNSや掲示板、リアルタイムの値動きでは翻弄されず、自身が分析調査して判断した結果を信じて投資をすすめていくことの大切さを書いています。

その前提としてエナフンさんは、投資先の実際のサービス利用や会計データの分析といった情報を大切にしております。

※ちなみに時代はすこし古いですが、エナフンさんが師として尊敬する投資家ピーターリンチも自身の書の中にリアルタイムの株価チェックツールを支給されたが全く使わなかったという言及をしています。

投資に限らず、今後成功や幸せを求めるなら、情報を取捨したり、あえて情報収集に向かわない姿勢も重要になってくると思います。

終わりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この領域の専門家が読んだ場合、貧弱すぎるまとめですが、もしも気づきなどがあれば幸いです。

Photo by Adeolu Eletu on Unsplash

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