IT産業に従事していない人向けに集めているIT記事をまとめました。2024/03/11分です。
記事のピックアップ基準
以下の基準で選定しています。
- IT企業に従事していないけど、ITに関心を持ち勉強を始めたり、これから始めようとしている人向けに教養やリテラシー、テクニックとして知っておくとよさそうなものをピックアップしています。
- SNSで話題になったものや、ネットサーフィンで見つけた記事を選んでいます。大手メディア・海外サイト・個人ブログジャンルは問わずピックアップしています。
- 発見したタイミングベースなので記事そのものの公開日は最近ではないものもあります。
目次
- 美大生にとっての生成AIの話
- AIを操る「プロンプトエンジニア」がAIによって駆逐されつつある
- Microsoft発のオープンソース版「UFO」登場! Windowsを自動操縦するAIエージェントを試す
- NTTドコモ、Streamlit利用の“ポチポチ分析アプリ”開発で社内データ活用を促進(アスキー)
- UIの色を変えただけで大量のクレームを頂戴してしまった話
- 新卒向け研修資料「テスト文字列に”うんこ”と入れるな」を公開しました
- 機密情報を共有するためのURLが分析ツールに入力されることで情報漏えいにつながりまくっていることが明らかに
美大生にとっての生成AIの話
美大生が生成AIとのかかわりについて投稿した記事です。産業革命期のラッダイト運動をあげたり、一方で活用の道を書いたりと、なるほどと思うところもあり面白い記事です。
AIブームが発生する前から、ITの発展で仕事がなくなる話はたくさんでていますが、ますます増えたイメージがあります。最近では、視点を変えて過去に存在して消滅した仕事を紹介する記事も出てきています。
2018年に堀江さんと落合さんによる10年後の仕事図鑑という本も出版されましたがいつのまにか6年たちました。もともとこの本のお断りに「未来は読めない」という前提で書かれていますが、古い本と言わず、むしろ6年たった今をあらためて読み返すと、6年の変化を感じたりして面白いかもしれせん。
AIを操る「プロンプトエンジニア」がAIによって駆逐されつつある
ChatGPTのブームにより、職種として、プロンプトエンジニアが注目されていました。生成AIにタスクをスムーズに実行できるようにするプロンプト作成を行うエンジニアです。
ところが、今回紹介した記事では、そのプロンプトエンジニアもAIに駆逐されつつあるという話です。
AIエンジニアに限らず、YouTuberやLINEスタンプ職人などもそうですが、注目される仕事の移り変わりの速さやその予想が難しいことを改めて考えさせられる内容です。
Microsoft発のオープンソース版「UFO」登場! Windowsを自動操縦するAIエージェントを試す
マイクロソフトが「UFO」というPC作業を自動化させる生成AIプロジェクトを公開したという話です。
記事で掲載されている動画では、特定のWEBページの記事を読んで、要約した内容を特定の人にメールを送信させるデモを紹介しています。
動画では、指示がなかったメールタイトルの作成についてはAIが自分考えて作成したり、実際のメールの送信を行う前に、送信内容確認を要求したりしています。人に仕事を依頼しておこなうような動きをしています。
生成AIが事務業務にも応用されるといよいよ事務職のあり方の見直しが必要になりそうです。
NTTドコモ、Streamlit利用の“ポチポチ分析アプリ”開発で社内データ活用を促進(アスキー)
NTTドコモにおいて、Pythonのライブラリである「Steamlit」を活用しているという記事です。私が注目したのは、「Steamlit」の良い点としてGUIを作れるエンジニアが不要という言及です。「Steamlit」はWEBのGUI作成を容易にするPythonライブラリですので、Pythonが扱えることが前提となっていることです。
NTTドコモのほかに、三菱マテリアルでもプログラミング言語やAIを活用できる中級人材を今後増やしていくということを発表する記事がありました。
一部のIT企業ではすでに、事務職でもVBAやPythonなどのプログラミングスキル前提で動いていますが、IT企業以外でも、エンジニア不在でもプログラムを使えることが前提になっていくことがますます業務領域で増えていくと思います。
UIの色を変えただけで大量のクレームを頂戴してしまった話
UIの色を変えただけで利用者から大量のクレームが発生してしまったという話です。
この記事に限らず、すでにあるものを変えることはとても大変です。計画当初では予期しない問題が発生したりします。人間にはバイアスや慣れ親しんだ慣習があるからです。
Yahoo! JAPANのPC版のトップページが今なおごちゃごちゃした情報のトップページだったり、電子書籍がますます普及し、紙の生産の環境問題があるのにも関わらず、紙の本は今でも重要視され、脳研究において紙の本の方が学習効率が良いなどの研究がでているのもそのためです。
昔は完全に未知の世界だったIT領域も登場してから数十年たちました。初期のパイオニアの多くがすでに60代になっています。それでも成長や変化を絶対使命のように命じられているのがIT産業です。変化の弊害に対するリスクマネジメントに慎重にならざるを得ないのが最近のジレンマであるといつも感じています。
新卒向け研修資料「テスト文字列に”うんこ”と入れるな」を公開しました
開発している作成物の検証データに「おふざけデータ」を入れてはいけないという、新人研修の記事です。
私も新人時代、上司に教えられました。
検証用に使ったデータが思わぬ形で公開されたりした結果、炎上したりするからです。また、そもそも、本番を想定したデータを使って開発をしないと、想定外の不具合などを発見しづらかったりします。
ちなみに逆の考えとして、開発の時から本番データを扱うのも、個人情報や営業秘密の問題があるため、リスクがあります。
開発時のサンプルデータの扱いを慎重に選ぶことも、開発者としてのリテラシーです。
機密情報を共有するためのURLが分析ツールに入力されることで情報漏えいにつながりまくっていることが明らかに
GoogleDriveなど、URL共有ができる便利なツールが増えました。もっとも「URLを知らなければだれもアクセスできないから安全だろう」と思うのはやっぱり危険だったという研究結果です。
一方で、それではめんどくさいやり方ということで、PPAP、つまり、メールを2回分けて、最初に暗号ファイル、2回目にパスワードでの共有も疑問視されています。
ITの活用だけでなく、正しいセキュリティリテラシーをつけることはとても重要です。
終わりに
今週もIT界隈で働く人にとってはあたりまえの解説もありますが、1つでも何か気づきがあれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Photo by Lee Campbell on Unsplash