IT産業に従事していない人向けに集めているIT記事をまとめました。2024/09/09分です。
COCOAアプリ開発過程の振り返りの他、生成AIに関する最近の記事をご紹介します。
記事のピックアップ基準
以下の基準で選定しています。
- IT企業に従事していないけど、ITに関心を持ち勉強を始めたり、これから始めようとしている人向けの記事が中心です。教養やリテラシー、テクニックとして知っておくとよさそうなものをピックアップの上、適時解説を加えています。
- SNSで話題になったものや、ネットサーフィンで見つけた記事を選んでいます。大手メディア・海外サイト・個人ブログ、ジャンルは問わずピックアップしています。
- 記事を発見したタイミングベースです。そのため、記事そのものの公開日は最近ではないものも含まれます。
- ネタがあまりないときは私好みのやや玄人向けのネタも選んでいます。それでも、わかりやすいように解説をつけるように努めています。
目次
- COCOA開発受注企業が事業費94%を3社に再委託、さらに2社に…不具合の原因企業「分からない」:東京新聞 TOKYO Web
- 【独自調査】内閣府でも廃止した「暗号化ZIP」をまだ利用している企業はなんと約6割
- 非エンジニアの営業担当が生成AIと協力してWEBアプリを開発した話
- 生成AIプロジェクト、3分の1が2025年までに中止か--ガートナー予測
COCOA開発受注企業が事業費94%を3社に再委託、さらに2社に…不具合の原因企業「分からない」
ちょっと古い記事ですがCOCOAアプリの開発体制を振り返るにあたってこの記事をピックアップしました。
この記事で問題となっている点が多重な下請け体制です。
この構図は、最近私のサイトでも度々紹介している、以下のX投稿スライドであげられている開発体制図を会社間関係図で表したものになります。
IT業界の開発体制いろいろ(※非アジャイル)#図解で学ぶJTCのしくみ#駆け出しエンジニアと繋がりたい pic.twitter.com/ALrrfIxG49
— タマゴケ (@s5ml) August 16, 2024
私のサイトでは、上図とあわせて、要件定義や上流工程上の教養記事をとりあげ、イメージほどハードルは高くないということも紹介してきました。
これらの情報から私が伝えたいことは、下流工程から入ると費用は大幅に抑えられるということ、そして一般的にイメージされるほど下流工程からの参入難易度も高くはない可能性があるという点です。
もちろん、下流工程の依頼先企業の選定、必要なコミュニケーション方法などのハードルがあるため、いきなり上流工程省略して下流工程依頼からチャレンジすることは大変と思います。。
もっとも、システム導入にあたって、選択肢として知っておくことはシステム導入におけるSIerとコミュニケーション、予算削減のアイデアとしての教養として、重要ではないかと私は考えています。
【独自調査】内閣府でも廃止した「暗号化ZIP」をまだ利用している企業はなんと約6割
暗号化したZIPを先にメールで送り、その後パスワードをメールで送るセキュリティ対策、PPAPの現在実情の記事です。政府レベルでも有効性が否定されているものの、未だに6割の企業が対策を採用しているという記事です。
PPAPほど評価がひっくり返ってしまったセキュリティ対策は珍しいと思っています。
本来は、暗号化したファイルを添付するメールとパスワードを送るメールを別々にすることで、メールの誤送信をしても情報漏洩リスクが低いということで推奨されていた対策でした。
ところが、ほとんどの人はパスワード送信時に前回送ったメールの宛先をコピペなどで流用してしまい宛先を再度ゼロから打ち直すような人はいないこと、利用パスワードやZIP暗号アルゴリズムがそもそも脆弱なので復号突破が容易であること、ZIP暗号ファイルによりメールソフトのセキュリティスキャンができずマルウェア判定ができないこと等など...といった問題点の方が注目されてしまって今は意味がないセキュリティ対策とみなされてしまいました。
日本ではPPAPばかり注目されてますが、他にも怪しいセキュリティルールはかず多くあります。既存のセキュリティ対策やセキュリティルールについて、なぜ必要なのかや有効性を考えながら、見直していくことが今後大事になっていくかもしれません。
非エンジニアの営業担当が生成AIと協力してWEBアプリを開発した話
エンジニア経験のない営業職の方が生成AIを駆使してWEBアプリ開発をしたという体験談です。
エンジニア職である私の目線からすると、この記事を書いた人は全く技術面について初心者であるというわけではなく、個人レベルで教養として勉強されていたという印象をうけています。
もっとも、だから参考にならない記事であるということを伝えたいのではなく、プロとまでいかなくても、教養としてでもプログラミングを知っておくだけで生成AIのサポートをうければさまざまなことがチャレンジができることの典型事例を示されたと考えています。
私のサイトでも何度か教養レベルでいいので、何らかのプログラミングを覚えることが生成AIの登場によってますます重要になるとして学習を推奨してきました。
プログラミング学習ハードルは以前よりもずっと下がっているのでちょっとでも興味があるかたはぜひチャレンジしていただきたいです。
生成AIプロジェクト、3分の1が2025年までに中止か--ガートナー予測
生成AIプロジェクトについて、3分の1が2025年までに中止になるという予測の記事です。
経済界隈、投資界隈でもAIバブルの崩壊が騒がれていますが、この数年でAIプロジェクトやAIビジネス全般がレッドオーシャンになりすぎてしまったイメージがあります。
今後のAIプロジェクトやAI企業は、新しいものがたくさん出てくるだけじゃなく、既存のものが生き残りを賭けて、サバイバル的な戦略展開されることも重要になっていくかもしれません。
終わりに
IT界隈の人にとってはあたりまえの解説もありますが、1つでも何か気づきがあれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
Photo by Andreas Klassen on Unsplash