私の個別株投資戦略

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この記事について

この記事では私の個別株投資戦略をご紹介します。個別株に関してはまだまだ素人なので、影響を受けた本や格言名言を紹介しながら説明できればと思います。なお、投資戦略選定以前に「投資の世界に触れたこともないよ!」という方は以下の記事もあわせて読むことをおすすめします。

注意事項

あくまで私がこのように実践していますという紹介です。私自身投資のプロでもなく、「億り人」のような成功者ではありません。そのため、かならず成功を保証する戦略ではありません。実際にこれを参考にするかしないかは自己責任の元でお願いいたします。

基本はディフェンシブ

基本的に冒険しません。慎重に調査し、後述する各種考慮ポイントをクリアした「安心できる」・「自信持って購入できる」銘柄に絞っています。たくさんの種類の企業を買いすぎると管理しきれなくなって困りますが、それでも一つや二つの企業の暴落でダメージを受けても問題がないように複数企業購入して分散しています。

ディフェンシブな投資の意識は「賢明なる投資家」に強く影響を受けています。この本では「積極的投資家」、「防衛的投資家」2種類の立場にそれぞれ別の投資戦略を指南をしています。私は特に「防衛的投資家」向けの指南を教訓として刻んでいます。

「賢明なる投資家」は世界一の投資家の1人ウォーレンバフェットの師匠ベンジャミン・グレアムが書いた本であり、バフェット自身にとってのバイブルだそうです。

市場のサイクルを意識する/二次的思考で投資する

どちらも「投資で一番大切な20の教え」の著者ハワードマークスの提唱する指南です。この本はウォーレンバフェットも絶賛し、かつて株主に配ったというエピソードが残っています。

「市場のサイクルを意識する」という言葉は、市場は景気好況期、景気後退期のサイクルを繰り返している、このサイクルを見極めてディフェンシブに投資せよという指南です。

「二次的思考で投資する」とは、端的にいうと人より深く考えて投資し、安直な思考で投資をするなということです。例えば、好況期を「株が上昇するタイミングだ」として株を買うことは一次的思考であり、より深く踏み込んで、「公共でみんなが上昇を見込んで株を買うタイミングだから自分は売って利確しよう」と考える思考です。

身近な銘柄を選ぶ

購入する株価は私にとって身近な業界が中心です。必然的に勤め先のIT業界、生活に依拠したメディア、エンタメ、生活必需品に偏ってます。知らない業界を勉強して、裾野を広げようとした時期もありましたがどうしても業界事情、ビジネスメカニズムにピンとこないことが多く、有名大企業はまだしも、中小企業となると怖くて手が出せません。

「ピーター・リンチの株で勝つ」でもアマチュアは身近な業界を中心に選ぶことを勧めています。ウォーレンバフェットも自身が理解できる業界を選好します。実は王道の銘柄選択かもしれません。

素晴らしい事業をそこそこの値段で買う

ウォーレンバフェットの言葉です。バリュー投資と成長株投資のコラボレーションを意識した言葉です。もともとはバフェットの投資手法というよりは、長年の相棒である、チャーリーマンガーの投資手法だったようです。バフェットの師であるベンジャミン・グレアムのバリュー投資は、「シケモク投資」とも言われ、割安に放置された銘柄が本来の価格になったときに売ることで利益を得るという戦略でした。「素晴らしい事業をそこそこの値段で買う」という言葉はこのバリュー投資の戦略をもう少しステップアップさせて、今後長期的な成長が期待できる素晴らしい株を、割安放置とまでは言えなくても割高とは言えない価格で入手できればより長期的に恩恵を得られるという思想が含まれています。

バフェットに関する本はたくさんでていますが、チャーリーマンガーについても「マンガーの投資術」などの本があります。バフェット系の本とはちょっと違った切り口の意見もあり、比較して読んでみると面白いと思います。

「経済の堀」(economic moat)の広い企業を選ぶ

これもバフェットの言葉です。「経済の堀」(economic moat)の広い企業とは、ブランド・独自技術などを持つことで競合に対する市場優位性が高く、その優位性を脅かされる事情が少ないという特徴があります。バフェット銘柄で知られる「コカコーラ」、「シーズキャンディーズ」などが典型的な例と言われています。

業界地図を購読

かつては会社四季報を毎期買って、端から端まで読んでいました。気になる銘柄はあったものの、結局身近でない業界の企業は購入に踏み切る自信がつかず、四季報の購読は断念しました。その代わりに手を出すようになったのが業界地図です。

購入する株は身近なものに限定していても、現在の市場全体の動向は全業界で把握すべきと思っています。業界地図なら簡単に業界動向と各業界の主要企業の状況を知ることができるため、毎年購入してチェックするようにしています。

財務状況の確認

ある程度中長期を見据えた株式投資家なら誰でもやっていることかと思います。

私自身特に意識してみていることは、成長性と健全性です。いくら人気があってビジネスモデルが魅力的であっても、利益があまり出ておらず、財政上投資が膨らんで赤字の企業だったりした場合、購入を避けています。

財務状況調査は、四季報のデータをみることからはじまり、気になるものがあれば証券会社のレポート、企業の決算書と詳細を深ぼって調べています。

財務系の本はたくさんあり、簡単なものから難しいものまであります。特におすすめは「ファンダメンタル投資の教科書」です。また、「本なんて買えないよ!」という人のために最低限の6種類の指標を以下の記事にまとめてみましたのでもしも興味がありましたら参考にしてみてください。

経営手法などの定性情報の確認

一般に株式投資では財務調査など定量的なデータ分析が中心であることが多いです。もっとも著名投資家ほど経営など定性的なデータも大切にしています。定性的なデータとなると定量以上に調査時間がかかり、評価判断も難しいです。しかし、個別株投資に対して少しでもギャンブル要素を減らしたいなら、避けては通れない調査です。

前述のように、身近な業界の銘柄をメインに私が絞っているのも定性的な情報を得やすく、正しい評価解釈をとりやすいからです。

定性的な調査の指南書は正直のところあまりないです。そんななかで、フィリップフィッシャー著の「株式投資で普通でない利益を得る」は数少ない定性調査のおすすめ書です。この本にある「15の質問」は定性要素を分析する上で有効な指標になります。

保有期間は永久を想定

これもバフェットの言葉です。投資判断に失敗したら躊躇なく損切りすることも大切ではありますが、調査一つ一つを大切にして自信がある企業であるならば、価格が下がっても特段の事情がない限り保有し続けるべきです。逆に2倍株・3倍株と劇的に成長した企業についても、優良な経営をしている限り常に成長し続けるので単に株価が上がったからと売るのは合理的な判断とは言えません。

先ほど本を紹介したピーターリンチも同様の考えを持っており、高い成長をした優秀な企業の株を売り、次の成長しそうな株に投資することを「花を引き抜き、雑草に水をやる」こととして、せっかく成長した株を簡単に手放すことを強く反対しています。

ストーリーを検証する

ピーターリンチの本でよく出る言葉です。バフェットの語る「保有期間永久」に近づくためのHowToとして私は解釈しています。どのようにこの企業が成長していくのか予測(=ストーリー)をたて、予測通りの動きをしていたら、株価の調子がわるくてもホールド、逆に株価が好調でも、当初の成長ストーリーからはずれることがあれば売却を検討するという使い方をしています。

この戦略を本当の意味で徹底しているのもウォーレンバフェットかもしれません。ウォーレンバフェットの場合、投資対象として決めた企業は丸ごと買収してしまったり、完全買収できなくても高い保有比率をもって取締役に就任し、自信が思い描く戦略を維持するよう経営にコミットしています。

バフェットの言葉を教訓にする

この他、割愛したとても深い示唆が含まれるバフェットの名言がたくさんあります。「バフェットからの手紙」「スノーボール」などの数多あるバフェット本を一つでも手に取って読んでみてください。

おわりに

まだまだ「ど素人投資家」を認識しているので、失敗を通じて新たな学習があったら修正します。本や格言をベースに紹介しましたが、参考になるものが1つでもありましたら幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

Photo by Jessica Ruscello on Unsplash

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