AI利活用スキルは次のリテラシーとなるのか考察してみた

IT技術 ビジネス 雑記

プログラミング教育の必須化が始まり、プログラミングのリテラシー化が始まっています。

もともと、OfficeのVBAはじめとするマクロ活用などでエンジニアを志さない人でもプログラミング能力の応用はできましたが、それはあくまで基本利用の発展の話でした。<
最近出てきているRPAやセールフォースといったITサービスはむしろ、ある程度のプログラミング能力を前提としていたりしています。

IT技術のリテラシー化はブラウザを使ったインターネット利用、メール、ワード、エクセル、パワーポイント、そしてプログラミングと確実に増えています。

そして次に増えるものの候補としてAI利活用があると私は考えています。

この記事では次なるIT技術のリテラシー化の候補であるAIの現状についてまとめてみました。

目次

AI利活用のさまざまな立ち位置・段階

AI利活用といっても、一部のデータサイエンティスト、AIエンジニアや企業が独占している世界ではなくなり、分業化が始まっていると思います。

最近では以下の本のように文系の方向けにAIの解説書も増えています。

実際に各本で書かれていることは実際に手に取って読んでいただきたいですが、ここでは、私のIT業界での実務業界視点で3段階に分けていきたいと思います。

レベル1:既存のAIを活用する立場

まず一つ目が既存のAIを活用する立場です。

将棋ゲームやアキネーターのようにエンタメAIから、感情分析、文章要約のような実用AIもたくさんあります。

これらのAIを組み合わせることで新たなビジネス価値を生み出したり、業務コスト削減の可能性はたくさん埋まっています。

正直のところ、これまでは自分で使いたいAIを作っていくITビジネスが大半でした。しかしながらこれからは、私個人はこの領域こそ今後重要になっていくのではないかと思っています。

レベル2:AIの学習システムを活用して新しいAIを作成する立場

すでにAIの学習システムはフレームワーク化されています。これらと学習データを用いて独自のAIを作っていくのがこの立場の人たちです。

データサイエンティストと組んで現在AI系ビジネスで成功しているエンジニア・実業家が多く存在しているのがこの立場と思っています。

これまではデータサイエンティストと近しい立場にいた企業や、IBM Watsonのようなビジネス向けの有償かつ高価なサービスを利用できた人だけが触れることができた世界でした。

しかしながら、以下の記事に紹介するAutoMLのOSSやAI Makerという無料サービスも登場し始めています。

引き続き学習データの入手や設計、著作権などのデータ利用における法的権利関係のハードルというものはありますが、ますます自作するハードルは下がっていますので参入者は増えると思います。

逆に言えば実際に作ってビジネスとして売りに出すAIの精度などを売りにださないとこの領域で戦っているところはますます激戦となっていくのではないかと思っています。

現在この領域で優位に立っている企業はますますレベル3の活用に力を入れたり、より学習データとして希少かつ高価なデータの囲い込みをしていくのではないかと思います。

ちなみに、データの囲い込みについては別の側面でも風当たりは強くなりそうです。

プライバシー観点でそもそものデータ取得が厳しくなる一方、逆にオープンデータの公開の推進といった政府レベルの施策の動きもあります。

逆にビジネス面では、クラウドソーシングサービスといったお手軽アンケートサービスの活用でデータの取得も安価になり始めています。あぐらをかくことができない立場になっていると思います。

レベル3:より優秀なアルゴリズムを生み出して強いAI学習システムを作る立場

最後に紹介するのは、いわゆる機械学習エンジニア、データサイエンティストの領域です。

日進月歩でさまざまな機械学習のアルゴリズムが登場します。それらを生み出す立場になったり、登場したアルゴリズムを自社の機械学習システムに取り込む立場です。

私個人の見解ですが、単純なプログラミング・システムアーキテクト構築といった基本的なエンジニアリングスキルからさらに発展したスキルの習得がこの領域では必要になると思います。

従来は大学や一部の研究所を持つ企業だけが持つことができた領域ですが、以下の記事のように最近ではさまざまな本やUdemyといったオンラインビジネススクールが存在し、ハードルは下がったと思います。

この領域までチャレンジできてスキルを持てればAI人材としては最強ではありますが、カリキュラムが整い、ハードルが下がったとは言え、ひきつづき学習コストはそれなりにあると思っています。

私の考えとAI利活用の課題

ここまで3つの立場を紹介しました。

レベル1からレベル3までだしましたように、まずはレベル1を挑戦してみるのが良いと思います。

レベル1をやっていくうちにもしも、さらに学びたいとなっていったらレベル2、レベル3へ自然とステップアップしていくと思います。

ちなみに、実を言うと私はレベル2の人間でレベル3まで到達していません。

レベル3に至るための本を数冊手に取りましたが、やはり優先順位や関心の関係でレベル3へのチャレンジが怠っている状況です。

また、レベル1、レベル2だけの知識でも、こんなことできそう、ああいうことしてみたいというアイデアが生まれたり、活用できることがあるからというのもなかなかレベル3へ至らない事情だったりします。

今後リテラシーとなる場合、おそらくレベル1、レベル2がターゲットとなっていくと思いま。

しかし、まだまだレベル3の学習コースばかりで、レベル1、レベル2向けのコースはとても少ないのでここのカリキュラム発展がリテラシー化への課題と思っています。

終わりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。

AI活用について、何かヒントになれば幸いです。

Photo by Matthew Henry on burst

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