会議の進め方で私が気をつけていること

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日本の働き方改革はコロナウィルスの感染拡大の影響もあり、ますます進んでいると思います。そんな日本の働き方の課題で今でも問題となるのが会議進め方だとおもいます。この記事では私が気をつけている会議の進め方について述べていければと思います。

なお、ここで述べていることは、基本的に私の経験上のものです。私自身もファシリテーション研修などさまざまな会議効率化のための研修を受けてきましたが、まだまだ改善改良の日々です。その点ご了承いただけると幸いでございます。

目次

大きく会議前・会議中・会議後それぞれで説明できればと思います。

会議の前に気をつけていること

まず会議前で気をつけていることをご紹介いたします。

会議の準備が一番大事

前提として会議の準備が一番大事と思っています。会議とは自分以外の人の時間も拘束します。拘束する以上、最低限の時間で最大効率の効果を求めようとしなければいけません。それ故に事前に準備すべきことはできる限りすべきと思っています。

ゴールを決める

会議の準備においてもっとも大事なことはゴールを決めることです。ゴールのない会議は方向性も不明の無駄な会議になるリスクがとても高くなります。ゴールがきまったらそのゴールを導く手段としてアジェンダを考えてきます。ゴール→アジェンダの順に決めていくことがポイントです。

求めるゴールはアイデアの発散か、アイデアの収束か、それとも両方か

ゴールの形もいろいろありますが、基本的に「アイデアの発散」か「アイデアの収束」のどちらかになります。

「アイデアの発散」は参加いただく有識者の方に、1人では解決できない問題に対するヒントをもらうというゴールです。この時はたくさんの情報・知識・知恵をもらうということがゴールとなります。必然的にブレインストーミングが可能な会議進行・アジェンダを作ることが大事になってきます。

「アイデアの収束」は、複数ある選択肢の中からベストなものを絞る会議となります。有識者にどれが良いのか絞ってもらったり、最終決裁者の上司に決定を求める会議のときに発生します。この時は、それぞれのメリットデメリットなど、論点となりうる箇所を事前に整理して的確に伝えられるようにする準備がとても大事になってきます。

会議によっては「アイデアの発散」と「アイデアの収束」両方が必要になるものもあるかもしれません。個人的には、可能であるならば両方一気にやらずに分断したいと思っています。なぜならば「発散」した後、整理の時間がないと「収束」ができないからです。どうしても「発散」「収束」をひとつの会議で行うなら、時間を半分に分けて会議の起案者以外の方が休憩できる時間を設け、休憩中に起案者が整理をする時間を設けた方がいいかもしれません。

会議の位置付けを決める(報告・相談・承認)

「発散」と「収束」の軸とともにゴールの設定において意識したいのが会議の位置付けです。位置付けがないと会議の目的の認識が参加者によってバラバラになり、健全な議論とならないリスクがあります。私は特に「報告」「相談」「承認」の3つに分けて位置付けすることを意識しています。

報告の会議

報告の会議とは、重要な事項について、上司や有識者に伝える会議です。

日本の会議のスタイルとしてはよくあるものと思います。しかしながら私自身は報告した内容元にした「相談の会議」に発展できないのであれば、なるべく会議と言う場では実施したくないものと考えています。なぜならば、参加者に対して時間拘束をさせる必要性に疑問があるからです。

メールなどの文章の説明では難しい、報告相手が報告事項への関心が不明であり関心を高めてもらうために実施したい、などの事情がない限り、他の手段を検討してなるべく会議実施を見送る方向で行きたいです。

相談の会議

相談の会議は、参加いただく有識者や上司に意見を求める会議です。そもそもアイデアが思いつかず、アイデアを求めるという時は前述の「発散」の会議、逆にたくさんあるアイデアの中からどれがベストであるかを相談する場合は「収束」の会議というゴールになっていきます。

承認の会議

承認の会議は、参加いただく上司に決裁として方向を決定させるための会議です。必然的に「収束」の会議になっていきます。会議の開かれる対象となるプロジェクトや案件の最終ゴールとなりますが、そもそも「承認」に至るだけの情報が集まっているのかは丁寧に見極める必要があるといえます。

なるべくレジュメ・PPTなど資料を用意する

ここまではゴール設定の話でした。このゴールを達成するためになるべくレジュメやPPTなどの資料を用意するようにしたいです。資料を用意して共有ことで、言葉だけではなく情報面についても、会議参加者の間で共有できるようになります。

会議中に気をつけていること

続いて私が会議中に普段気をつけていることをご紹介します。ポイントはファシリテーションと思っています。

起案者がファシリテーターをやる

まず、起案者がファシリテーターをやるというのが鉄則です。起案者がファシリテーターをやらなければ、会議のゴールを定めた起案者にとって、思い通りな進行ができないからです。

役員会議など、偉い人の会議になればなるほど、すでに役員側で専用の会議スタッフが用意され、その中に司会進行係というファシリテーターがいるかもしれません。その時も会議全体の進行は役員側のスタッフに委譲しつつも、実際の起案テーマの詳細な進行については起案者がファシリテーターになるべきと思っています。役員側のスタッフは起案した会議の詳細を把握しているわけではありません。より良い議論ができるためにメインのファシリテーターは起案者がやはりやるべきと思っています。

議論を可視化する

なるべく、会議中の議論は可視化したいです。オフラインの会議であれば白板に書いていき、オンラインの会議であってもPCのメモ帳などに議論のメモを表示しながら会議をすすめたいです。複雑なテーマほど論点がたくさん発生してしまい、意見があっちにいったりこっちにいったりします。同じ内容の発言をなんども繰り返すことも発生します。その時に白板などで議論を可視化しておくことで、それがすでに話していたことなのかがわかり、より効率的なディスカッションができるようになります。

煮詰まったら無理に会議は続けず終了する

会議中難しい問題だと、煮詰まって止まってしまうかもしれません。その時は無理にみんなで考えようとせず、次回の宿題として会議を終了してしまう方が良いと思っています。なぜならば会議の時間拘束のデメリットは大きいと思いからです。煮詰まった状態でだらだらさせてしまうことは他人の時間を奪うと同時に自分の時間も奪っていることになります。煮詰まってしまったら次回の宿題として会議を終了し、会議の起案者は次回の宿題として論点整理をおこない、必要な人を集めて再度会議を招集すべきと思っております。

厳しいことを言いますと、個人的には煮詰まるようなことが起きるときはたいてい発案者の準備不足と思っています。煮詰まるケースのほとんどが、現在のステータスに対して見合わないゴールを設定している可能性が高いからです。煮詰まらずにゴールに確実にたどりつけるような準備をすることが鉄則と思っています。

会議後に気をつけていること

最後に会議後に気をつけていることをご紹介します。

議事録で決定事項、発言の証跡化

「承認」の会議の場合、責任問題に発展する可能性があるので必須ですが、「承認」の会議に限らず、議事録は残したいと考えています。

議事録はせっかく実施した会議の内容を再利用したり、会議に参加しなかった人でも活用できるようにするための大事なツールです。なるべく議事録をとるようにしましょう。

参加いただいた方へのお礼も忘れずに

「他人の時間を奪う人は自分の時間も奪われる」という格言があります。やはり会議は人の時間を拘束するものです。わざわざ時間を作って参加いただいた方への感謝の気持ち、お礼の言葉は忘れないようにしましょう。会議における自分以外の参加者への配慮を丁寧にすることで、逆に自分が呼ばれる会議についても丁寧な配慮をいただけて、よりよい会議にすることができます。

終わりに

以上が私の会議において気をつけていることでした。冒頭でも書きましたが、私自身もまだまだ改善途中です。もしも、新たな発見・アイデアがありましたら加筆・修正できればとおもいます。

会議にかかわらず、日本の働き方についてはまだまだ課題があると思います。ご自身が日々の業務の中で気づくことも大事ですが、いろいろな方の意見を聞くことも大事と思っています。ニュースなどを読むことも有効ですが、私のおすすめは本を読むことです。最近読んだ本としては、以下の「働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる」はとても勉強になりました。もしもご興味がありましたらこちらも手に取ってみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。もしも会議進行について何か気づきや発見がありましたら幸いです。

Photo by Benjamin Child on Unsplash

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