「良い仕事」をするためにタスクマネジメントで私が気をつけていること

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「良い仕事をするためには」というテーマになったとき私が一番大切だと思うことはタスクマネジメントだと思っています。これは必ずしもプロジェクトマネージャー、係長課長部長といった管理職だけが考えるべきことではないと思っています。この記事ではタスクマネジメントについて私が気を付けていることをまとめたいと思います。

目次

どんな仕事でも一番大事なものは仕事の依頼元とのコミュニケーション

基本中の基本ですが仕事というのは必ず依頼者がいて初めて発生します。たとえ自営業であっても、お客様という依頼元がいます。また事務作業など雑務であってもその仕事を依頼する上司の存在がいます。

依頼した人が何を求めているのか、どこまでの成果を求めているのか、何を優先してほしいのか、いつまでにやってほしいのか、今やっている仕事の進捗・方向は適切なのか、といった各チェックポイントを丁寧に把握することが最も大切なことです。

ちなみに、ここで言っているコミュニケーションは単に会話のコミュニケーションに限定しません、逐一仕事の進捗状況を依頼者に対して可視化できるようにすることなども含まれます。

その分、手を抜くことやずるができなくなりますが、結局ずるしたり、手を抜いたりせず、確実にこなしていくことが、一番仕事の完了に近づく近道で、双方にとって良いものになるのではと私は思っています。

上記を前提に、単一タスクの遂行、複数タスクの遂行、複数人の間での業務の遂行それぞれのケースで考えてみましょう。

単一タスクを確実かつ効率的に遂行させるためには

まずは最も基本的な単一タスクの遂行において私が考えていることをご紹介します。

タスクのゴールを定める

当たり前のようで最も大事なのがゴールの設定です。ゴールがないと成し遂げるべき仕事のクオリティを設定することができません。具体的なアウトプットのない、事務作業やオペレーション業務においても、「1日あたりのXX件の案件完了」などなるべくゴールを定義したいです。

単にゴール設定するだけでなく、仕事を受けるにあたっての成果物はなるべく具体的にしておいたほうがよいです。そのためにも依頼元の人と綿密なコミュニケーションをこころがけたいです。

MVP(Minimum Viable Product)を心掛ける

MVPはリーンスタートアップでよく出る言葉です。実用最小限の製品という意味で、もっとも最小限の成果物を目指すということです。おそらく、ゴールを設定する上であれもやって欲しい、これもできるようにして欲しいなどたくさん要件が出てくると思います。正直のところ要件をあげたらキリがなく、仕事完了への道のりがどんどん遠くなってしまいます。これは仕事を受ける側にも仕事を依頼する側にも幸せになれません。

まずはMVP、最低限何が達成すれば仕事してゴールなのか定義するようにしましょう。

中長期視点目標と短期視点目標で分析する

MVPを定義する上で役立つ視点が中長期視点の目標と短期視点の目標の区別です。おそらく、「今現時点ではXXXができるようになればいいけど、将来的にはYYYもできるようにしたい」というようはことを仕事を依頼する人は考えています。ここで「YYYまでできる」というゴールを定めてしまうと、タスク完了が難しくなりますし、仮に「YYY」までできるようにしても、依頼元にとって満足な成果を得られなくなることがあります。

なぜならば中長期的な目標は変化する可能性が非常に高いからです。せっかく中長期的な機能まで実現したところで、後々になって不要になったということはよくあるケースです。その点で考えると、一旦は短期的な目標の遂行を成し遂げることを優先した方が双方にとって良いことになります。

ちなみに、ここで注意したいことは短期的な目標をゴールにするために中長期的な目標を犠牲にすべきということではありません。あくまで中長期的な目標を次のタスクとして発展させる余地を作りつつ、短期的なゴールを一旦タスクとして定義して成し遂げるという感覚です。このように目標を短期中期区別して分析することでゴールを定義することで、次の仕事に対しても柔軟になり、仕事を依頼する人にとっても満足な形をつくることができます。

複数タスクを確実に遂行させるためには

続いて、単一タスクではなく複数のタスクを確実に遂行する時に私が気をつけていることをまとめます。

マルチタスクは人間の脳ではできないことを忘れずに

おそらくほとんどの人が業務経験が浅いタイミングからマルチタスクが必要な状況に置かれると思います。しかしながら、まずはシングルタスクの確実な遂行が原則です。ちなみに、人間の脳はそもそもマルチタスクを行えるようにはできていません。その点で、シングルタスクを確実にテキパキとこなしていくことがマルチタスクの確実な遂行として大事となります。

優先順位を決める

マルチタスクとなったときに大事なことは優先順位です。いうまでもなく締め切りが近かったり、タスク失敗をした時のリスクが大きいものから手をつけるべきです。マルチタスクが発生した時は常に優先順位を逐一チェックすることが大事と思います。

依頼されて即行動ではなく、まずはTODOリストを作って俯瞰して仕事を着手する

マルチタスクの時はTODOリストを作ることはとても大事です。単に仕事を忘れないためというだけでなく、TODOリストを作ることで何を一番先に取り掛からないといけないのかがわかります。「私は記憶力が高いから大丈夫」という人も、仕事を取り掛かる順番を俯瞰するツールとしてTODOリストを導入することを個人的にはおすすめしたいです。

タスクを分解する・仕事を着手する順番を工夫する

最初に人間はマルチタスクができるようにできていないと言いました。そんな状況下でテキパキとこなすポイントとして、タスクをさらに複数のサブタスクに分けることを私は意識しています。サブタスクに分けていくと別々のタスク同士にも「XXXの調査」など一緒にできるものが存在したりすることが確認できます。また、データ管理などはいっぺんにやった方が効率が良い時もあります。そういった仕事の順番で効率をあげることもできるようになります。

このようなタスク分解をするときもTODOリストとして紙やメモ帳アプリに書きながらやると効率よく分析や整理ができます。一度俯瞰してみる視点というのはとても大事です。

最後に、マルチタスクをするときは、がむしゃらに依頼を受けたものをこなしていくことはとても危険です。上司や秘書などマネージャー・メンター・サポーターがいる場合はリスクを軽減できますが、個人事業主になると、最悪の場合、信頼を失い仕事そのものがなくなってしまいます。もちろん、上司や秘書がついている場合であっても、周囲の信頼を失うきっかけになりますし、自己管理ができない人という印象を与えてしまいます。

マルチタスクをこなしていくためには、時には一歩下がった視点で仕事全体をみてみるなど、確実にこなすための工夫が必要になってきます。

複数人が携わる業務を確実に遂行させるためには

最後に複数人が携わる業務、つまり自分がマネージャーとなる業務について私が気をつけていることについてご紹介します。このテーマになると、今度は自分が誰かに仕事を依頼する立場になります。

プロジェクトマネジメント・管理職としての技術が必要なため、このジャンルの本や仕事術の本はたくさんあります。責任が重く、相応の業務スキルが必要な仕事が多いため、気をつけることをあげたらキリがないですが、この記事では私が特に気をつけていること3点をご紹介します。

ゴールの定義・最低限の完了品質を定義する

今まで、仕事を依頼される側としてゴールの大切さを繰り返しましたが、これは依頼される側だけが意識するだけでなく、依頼する側も注意して、依頼する人に丁寧に伝える必要があります。丁寧に伝えないと想定したクオリティの成果を受け取れないかのうせいがあります。過度にオーバーワークになってしまうことも、想定以下のクオリティのものを作られてしまうこともあります。結果としてお互いにとって良い結果につながりません。

進捗状況の一元管理化の実施

この辺りは私の感覚としてはマルチタスクのTODOリストの応用です。色々な人に仕事を依頼するとますます管理すべきタスクが煩雑になっていきます。それゆえに自分が把握すべきタスクの管理表をつくることがマストになってきます。

一元化について、カンバンボード、ガントチャートなどさまざまなツールが存在します。プロジェクトによって最適なものは変わってきますが最低一種類は使いこなせるようにしていきたいです。

定期的な状況確認、リスクの把握、調整テコ入れの実施

定期的な状況確認はとても大事です。そうでないと、依頼した人の報告を待つことしかできなくなり、現在のプロジェクトにおいてどこが業務遂行においてリスクや問題となるのか把握することができません。逆にいえば、リスクや問題があった場合は、「XXXのせい・私は関係ない」などと理由をつけず、積極的にその解決をしていくのがマネージャーの大切な仕事になっていきます。

参考文献

最後に私がタスクマネジメントにおいて勉強になった本をご紹介しようと思います。

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

スタートアップの本です。プロモーター向けの本ではありますが、MVPの考え方など、ゴールをミニマムに定義していく考え方は、タスクマネジメントにおいても大事な考え方と思います。

ザ・ゴール コミック版

ボトルネック思考の本です。マルチタスク以上の業務管理になると、業務遂行においてさまざまな課題がでてきます。課題が発生した時に、業務の遅延を起こさずにどのように解決すれば良いか、この本にはそんなヒントがあります。

アジャイルサムライ−達人開発者への道

アジャイル開発の本です。システム開発に特化した本ですが、ここではさまざまなツールやマネジメント上の考え方が載っており、システム開発に限らず全ての業務マネジメントに役立つと思います。

マネジメント[エッセンシャル版]

ドラッガーが書いたマネジメントにおける名著です。管理職に限定せず、仕事を行っていく人、すべての人にとって大切にすべき哲学が書かれています。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

厳密にいうと、この本自体は最近読んだ本で私が仕事を進める上で参考にした本ではありません。ただ、私が気をつけていること、目指していることそのままのことが書かれていたので参考図書の最後としてあげさせていただきました。正直のところここに書かれている事例は私の今のスタンスよりもよりストイックで学ばねばと思っております。

終わりに

一緒に業務している方から需要がありそうということで本記事を書きました。私個人が心掛けていることとはいえ、改めて記事として書いて振り返ると私自身ももっと修練して業務遂行能力をさらに磨かなければと思います。この記事が少しでも良い仕事をするにあたって参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

Photo by Andrea Natali on Unsplash

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