この記事について
この記事ではジェレミー・シーゲル著「株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド」についてご紹介したいと思います。
どんな本?
長期株投資を志す人向けに、過去の実績、各種投資手法の分析、株式以外の金、債券などのパフォーマンスとの比較など、膨大なデータを筆者独自の視点で分析し、最終的に株式投資が最高投資先であることについてまとめています。
出会ったきっかけ
ウォール街のランダムウォーカー を読み終え、アマゾンレビューや関連するおすすめ商品をみてからずっと気になっている一冊でした。もっとも、私自身電子書籍派であり、電子書籍がないことや、どうしても市場に勝ちたいという気持ちがあり、インデックス投資系の本であるということから、ずっと購入をためらっていました。(その間1年くらい...)躊躇っている間、ピーターリンチやバフェット関連の個別株投資の本を読み漁っていたのですが、アマチュアである立場としての限界や、個別株投資の難しさについての壁にあたっていました。そんな中、もう一度インデックス投資をみてみようと思い購入したのがこの1冊でした。
感想
厳密にいうと、続刊の「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」セットでという感想ですが、第一の感想はもっと早くこの本を読んでいれば良かったという気持ちです。この本はウォール街のランダムウォーカー と並んでインデックス投資のバイブルの1冊と挙げられていますが、こちらもインデックス投資の指南書というよりは、経済学者の視点で株式投資の各種投資手法、銘柄、株式市場における経済史の解説がされています。この1冊を読み終えた時、また一つ株式投資に対する理解が深まったという印象を持ちました。
特に印象的だったのが第9章の「市場に勝つ」です。バリュエーション、小型株などの戦略に対する分析です。ウォール街のランダムウォーカーだと、スマートベータ戦略に関して一括りに批判しておわってしまうところがあるのですが、こちらは、100%の批判をせず、可能性として言及するまでに留めています。これについて、続刊である「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」でさらに詳細が語られています。この1冊だけでもよりおもしろい理解を得られるのですが、是非、続刊の「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」も手にとって欲しいと思います。
なお、ウォール街のランダムウォーカーとの最終的な比較については、続刊の「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」にて述べたいと思いますが、「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」を読む前のベース知識として、必ず読んでおきたい1冊です。
そのほかにも、経済環境に関する株価の影響、株式のリスクプレミアムなど、知っておいて損はない知識について、丁寧に解説されています。即効性はないのかもしれませんが、きっとこの本を読み終えた時、ひとまわり成長を実感すると思います。
おわりに
再三の繰り返しですが、この1冊だけでも株式投資に関する深い理解を得られると思いますが、是非、「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」も手にとってください。本書のベース知識を元にこちらを手にとった時、目から鱗の体験ができると思います。
Photo by M. B. M. on Unsplash